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2013年09月27日

体罰について

こんにちは。
最近、塾生のことで残念な気持ちになった日は辛くてお酒を飲み、
塾生ががんばってくれた日は嬉しくてやっぱりお酒を飲んでしまう春風館の望月です。

いろいろと体罰が問題になっています。

これについて語り始めると長くなってしまうのですが、話題がつきないので、
一度このブログでも触れておきたいと思います。

学校や塾といった教育の場で、例えば生徒をひっぱたく。
必要性があって叩くという行為は、果たしてアリかナシか。
(現在、教育現場では必要性の有無に関わらず叩くのはNGです)
私は、叩くという行為が必要な場合もあると思っているので、アリかナシかと言われれば「アリ」だと考えています。

まず前提として、

・指導する側がストレスやフラストレーションなどで精神的な疾患を抱えていて、そのために暴力をふるう。
・傷跡や後遺症が残ったり、回復するのに時間がかかるようなケガを負わせる。

こんなことは指導者の行為として論外ですので、はずして考えます。

また、殺し合いの現場にさらされる兵士の訓練などは特殊なお話しなので、別のお話しとして分けて考えます。

さらに、スポーツなどの競技の世界で、結果を求めるために体罰(暴力に限らず、苦痛を与えるような訓練を含む)を行うことについても、
今語りたい学校や塾での「体罰」とは別の話しとして分けて考えたいと思います。


さて、以上を前提として、学校や塾での体罰について述べてみたいと思います。

数十年前は忘れ物をすると先生に叩かれたり、態度が悪ければ正座をさせられたりということは珍しくない光景でした。
それが今は、「教育の場で暴力を使ったり、身体に負担をかけさせたりすることは前時代的な野蛮な行為で、禁止するべきだ」
というお話しになっているようです。

ここで問題になってきたのが、「どこまでが体罰か」という点です。
蹴ったり叩いたりといった暴力はもちろん体罰。さらに、正座をさせる、廊下に立たせる、ペナルティとして走らせたりするのも体罰。

文科省が出している「学校教育法第11条に規定する児童生徒の懲戒・体罰等に関する参考事例」を見てみましょう。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1331908.htm

立ち歩きの多い生徒を叱ったが聞かず、席につかないため、頬をつねって席につかせる →体罰
宿題を忘れた児童に対して、教室の後方で正座で授業を受けるよう言い、児童が苦痛を訴えたが、そのままの姿勢を保持させた。 →体罰
学習課題や清掃活動を課す。→OK
殴りかかろうとする生徒を、押さえつけて制止させる。→OK

などなど。

個人的には、こういう具体的な基準を設けることはナンセンスじゃないかなあ、と感じます。
身体的な苦痛や負荷を与えられたとき、
それを不当な暴力と感じるか、正当な指導と受け止めるかは内面的な話しです。

例えばある生徒が大事な試合の日に寝坊して、遅刻して会場にやってきたとき、
仲間に対して申し訳なくて恥ずかしくて、どうしたらいいか分からず先生のところに行くと、
先生が「馬鹿野郎!」と一喝して大きなビンタをはる。
張り倒された生徒に先生は「早く着替えろ!」と怒鳴りつけ、後はもう遅刻のことには触れず、試合に突入していく。
それを見た仲間は、誰もその生徒を責めようとは考えません。
生徒は遅刻した分精一杯がんばろうと、大急ぎで着替え、仲間のもとに走っていきます。

このとき、生徒は先生のビンタによって救われているかも知れません。
もし私がその生徒なら、先生に感謝したと思います。
ビンタ一発によって、その数秒の行為で仲間や先生から「許し」を得て、気持ちを切り替えて試合に臨めたのです。

このとき、先生が体罰を用いず、
「今日は大事な試合なのに、お前は遅刻をして、みんなに迷惑をかけて、ウォーミングアップもできず・・・」
などなど口頭で説教をしたとしたらどうでしょう。
もし私がその生徒なら、意気消沈して試合どころではなくなる気がします。

逆に、先生が自分に対して愛情がなく、悪意を持っていると感じるなら、
それが軽く頭をはたく程度の行為でも、たたくフリだけでも、生徒は傷つき、精神的に大きな苦痛を感じるはずです。

叩くから悪い、口頭で注意しているからよい、というものではない気がします。

それを、外から見て「ここからここまでは暴力、ここまではOK」と線引きしようとするのは本質を見失っているやり方のような気がします。
(訴訟が起きた際に、円滑に裁判を進めるのには役立つかも知れませんが)

こういう基準を念頭に置きながら、慎重に指導にあたる現場の先生方は本当に大変だと思います。

指導するときはそのときそのときが勝負ですから、
「あれ、これ体罰になるんじゃね?」
「こういう言い方したら、後で問題になるんじゃね?」
なんていちいち考えている間に、もう動くべきタイミングは逸してしまいます。

教室でナイフを振り回した生徒を、後で殴った校長先生が辞めたそうですが、
私だったら教室でナイフを出した生徒を見た瞬間に殴り倒し、
とりあげたナイフで自分の手を切って
「お前はこうやって人を殺そうとしたんだ」
と血を見せるぐらいのことはすると思います。

問答無用で悪いことは悪いのです。
どんな事情があったとしてもそれはいけないことだ、ということを分からせるためには、
その瞬間に反射的なスピードでそれを知らせる必要があります。
そうでなければ「問答無用」ではなくなります。
教室で刃物を振り回す行為がいけないことだというのは、
とくとくと説明して分からせるようなことではないのです。


予想通りかなり長文になってまいりました。
この話題についてはまた日を改めて、引き続き述べてみたいと思います。



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Posted by もちづき at 14:04│Comments(0)教育に関する話題
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